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  <title>小話ブログ</title>
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  <description>小話色々。只今つり球アキハルを多く投下中です、その他デビサバ２ジュンゴ主、ものはら壇主、ぺよん花主などなど</description>
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    <title>うさみみと大地と純吾</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>熟語で100のお題<br />05 片手</p><p><br />　我が物顔で街を歩いていた野良悪魔を倒し、大地はほっとした。悪魔は、放っておくと無差別に建物を壊し、人に危害を加える。放っておくと甚大な被害を招きかねない。今日だっていつセプテントリオンが来襲するか判断がつかないことを思うと、目先の不安は取り除いておくに限る。<br />　大地は召喚アプリを起動させていた携帯電話を、制服のポケットにしまった。そして周囲を見回し、共に戦っていた仲間の無事を確かめる。<br />「おい、ジュンゴ！　もう悪魔はいなくなったんだから下ろせよ！」<br />　わめき散らす声に、大地はぎょっとした。<br />　優輝が、純吾の肩に抱きかかえられていた。片手で軽々と荷物を抱えるように。もちろん優輝が大人しくしているわけがなく、手足をばたばたさせている。だが純吾は物ともせず「暴れちゃダメ」と優輝をたしなめた。<br />「おいおい、どうしたってんだよ」<br />　大地は慌てて二人の元へ駆け寄った。<br />「ダイチ！　助けてくれよ。ジュンゴが下ろしてくれないんだ」<br />　すぐさま優輝に助けを求められ、大地は困り顔で純吾を見やった。<br />「ジュンゴ……。こいつこのままだと暴れ続けるばっかりだし、下ろしてやってよ。じゃないとジュンゴが危ないし」<br />「何だよその言い方！」<br />　大地から遠まわしに危険物扱いされ、優輝が抗議する。<br />「いやだってさぁ、そんなに手足ばたつかせたら痛いのはぶつかったジュンゴじゃん。それに暴れてるから余計に下ろせないだろ」<br />　振り回す手足が当たった痛みで落としたら、優輝も怪我をするだろう。純吾はそうさせないために抱えたままでいるんじゃないか。<br />　純吾の味方に立つ大地に、優輝は不満そうにむくれた。まるっきり子供の拗ねかただ。<br />「ジュンゴ、平気だよ。当たっても痛くない」<br />　やんわりと純吾が優輝の擁護に立った。<br />「それに優輝軽い。もっと食べなきゃ」<br />「余計なお世話だ！　離せって！」<br />　再び暴れだした優輝に、純吾は「ダメ」と首を振る。<br />「優輝下ろしたら、逃げちゃう。ジュンゴ、それはいや」<br />「俺の意見は無視かよ！　――ダイチ！」<br />　助けを切望する目を優輝から向けられた大地は、にへらと笑い両手を合わせた。悪い。たぶん、俺には荷が大きすぎるわ、コレ。<br />　そそくさと逃げる大地に目をむき「この薄情者！」と優輝が叫ぶ。<br />「暴れちゃダメ。優輝足怪我してるから、ジプスに戻るまでこのまま」<br />「これぐらい平気だっての。バカ、下ろせって、いい加減に――」<br />　もがく優輝をそのままに、純吾は「先に戻ってるね」と大地へ言い残して歩き出す。悠然としている純吾を、大地は尊敬せずにはいられなかった。長年の付き合いでも手を焼くことがある幼なじみを、こうも簡単に抑えつけるとは。優輝からすれば厄介なことこの上ないだろうけど。<br />　でも、あそこまで慌てる優輝見られるなんて思わなかったな。そう思いながら、大地も二人の後を追う。荒ぶる幼なじみを落ち着かせるのに、少しでも人数がいたほうがいいだろうから。<br /><br /></p>]]>
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    <pubDate>Mon, 18 Feb 2013 03:27:37 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>アキハル</title>
    <description>
    <![CDATA[<p>熟語で100のお題<br />04 妥協<br />アキラがちょっと物騒思考<br /><br />　どうやら上は俺に知られないうちに事を済ませようとしていたようだ。穏便に終わらせようとでも思っていたのか。下手に過剰な行動は時に他との関係に軋轢を生む。<br />　しかし今となってはすべてが手遅れ。それよりも真っ先にこちらへ知らせるべきだっただろう。そうすりゃ、あっという間に片がつく。こういうのは間延びさせればさせるほど、状況は悪化する。<br />　締め切ったカーテンを少しだけ開け、俺は真向かいにあるホテルの様子をうかがった。最上階はこちらと同じくカーテンを閉め切り、中を探らせてくれない。<br />　――まあ、いい。既にあちらの見取り図は頭の中に叩き込み、把握済みだ。最短ルートも確認している。<br />　俺は窓から離れ、床に置いていたアタッシュケースの前へと屈んだ。蓋を開くとそこには、ハンドガンが二挺。他にも銃弾にサイレンサー。確実に標的の息の根を止める準備を整える。<br />　一切妥協なし。よりにもよって、アイツを――ハルを狙いやがったんだ。当然の報いだろ。<br />　ハルを狙った時点で、テメエの命は終わったのも同じとしっかり覚えさせてやらないとな。口元に笑みを浮かべる俺の表情はさぞかし極悪だろう。決してハルやユキに夏樹。江ノ島の人たちには見せられない。<br />　淡々と準備を進める俺を見つめていたタピオカが、座っていたベッドの上で「ぐぁ」と羽を広げた。<br />「わかってるさ、タピオカ。すぐに終わらせて戻ってくる」<br />　笑みを和らげ俺は頼りがいのあるバディの忠告に頷いた。スーツ下のガンホルダーにハンドガンを装着し、準備は万端。立ち上がった俺は、タピオカの頭を一撫でし、一人で部屋を出る。<br />　涼しい笑みをしき、しかし内側では怒りを滾らせ、俺は歩く。<br />　さぁて、どう追いつめてやろうか。<br />　脳内で手順を組み立てていくうちに、俺の口元はまた不遜に上がった。</p><p>&nbsp;</p>]]>
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    <pubDate>Fri, 15 Feb 2013 06:05:23 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>ユキ夏ユキ風味</title>
    <description>
    <![CDATA[熟語で100のお題<br />03 恋風<br /><br /><br />　今日の江ノ島も晴天だ。照りつける太陽は、日焼けした肌にはちょっぴり痛い。だけど海を走る青春丸に乗って、海の風を感じているとそんなものは吹き飛んで行ってしまう。今日も気持ち良くて、わくわくする。釣りがしたい。ルアーを遠くまで飛ばして魚を釣りたい。<br />　青春丸のみよしに、偏光グラスをつけた夏樹が立った。手にはルアーをつけたロッド。初めの一匹を釣る、大事な仕事の始まりだ。<br />「なつきぃー、がんばれぇー！」<br />　たもを手に、ハルが夏樹を激励する。それを見て小さく笑い、夏樹はルアーを海面へ投げていった。<br />　流れるようなフォーム。綺麗に放物線を描いて飛ぶルアー。海中へ沈んだルアーは泳ぐシイラを引っかけて、青春丸へと引き寄せていく。<br />　ユキは、この瞬間が好きだった。肉眼でもわかるシイラの群れと、役目を果たして誇らしそうに胸を張る夏樹にいつも目が奪われてしまう。だって、夏樹――すっごくかっこいいし。同じことを飽きることなく考えては、食い入るように見つめてしまっていた。<br />　ルアーを投げて釣り上げた魚を手にして笑うその顔が、ユキは好きだった。本当に釣りが好きなんだなって気持ちが伝わって、こっちにまで笑顔が移ってしまう。<br />　そしてこうも思ってしまうのだ――そうやって笑う夏樹はかわいいなって。<br />　かっこいいのに、かわいい。<br />　――あれ？　俺、どうしたんだろう。<br />　ユキは胸を押さえた。なんだか心臓がどきどきしてる。<br />「あれ？　ユキ、どうかした？」<br />　近づいてきたハルが、ユキの顔を覗きこんだ。<br />「顔がちょっとヘン。赤くなってる」<br />「な、なんでもないよ」<br />　ユキは慌てて首を振り、緩みがちになっている頬の筋肉に力をこめす。そしてたもを握り直し「それよりもはやく仕事仕事」と不思議がるハルを急かした。<br /><br /><br />]]>
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    <category>SS</category>
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    <pubDate>Thu, 14 Feb 2013 05:09:03 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>花主</title>
    <description>
    <![CDATA[<p><br />熟語で100のお題<br />02 勃発</p><p><br />　シャドウとの戦闘が終わるや否や、陽介が険しい顔をして苦無をしまった。そして無言で日向につかつかと近づく。一方涼しい表情で刀の血振りをする日向は、厳しい視線を受けて首を傾げた。<br />　日向の前でぴたりと立ち止り、陽介は相棒の肩を掴む。<br />「橿宮……、お前また突っ走って。言っただろあんまり単独で突っ込むのは危険だって」<br />「結果としては怪我してないからいいんじゃないか」<br />　臆面の欠片もない日向に、陽介は額を手で押さえ、深い溜息を吐いた。どうしてこいつは平然と言ってのけるんだ。どんな危険が潜んでいるのかわからないってのに。<br />「だーかーらー！」と陽介が顔を上げ、日向の両肩を掴みなおした。<br />「そうして突っ走るのが危ないっつってんの！　せめて遠距離――いや、回復だってしろ。お前はいろんなペルソナ使えてなんでもござれなんだからさぁ！」<br />「殴ったほうが速い。それに」<br />　睨む陽介を日向も半眼で見据え、反論する。<br />「第一、シャドウにあえば即ペルソナに頼るお前だって極端だ。消耗だって激しいだろう。俺とお前、どっちもどっちじゃないか。決めつけ良くない」<br />「おーおー、言ってくれるじゃんか橿宮さんよぉ」<br />　日向から手を離し、陽介は大袈裟に肩を竦めてみせる。<br />「そんなこと言って、大怪我しても知らねえからな。……せっかくこっちは心配してんだってのに」<br />　半分拗ね気味でいう陽介に「何を言ってるんだ」と日向は眉を潜めた。<br />「俺は大怪我とかにはならないぞ」<br />「どうしてそう断言できる？」<br />「花村が助けてくれるからだろ？」<br />　ごく自然に、当たり前のように言う日向に陽介は一瞬息が止まった。固まってしまった陽介に、日向は「……違うのか？」と重ねてきいた。<br />　――ああ、もうこいつは！<br />　無条件にこっちを信頼している日向に、陽介は腹立たしくも嬉しくなってしまう。だけど、素直に気持ちを表現するのもしゃくだった。<br />　だから陽介は日向に背中を向け、言い放つ。<br />「違わねーよ。バーカ！」</p><p>「……何あれ、勝手に喧嘩勃発させて、勝手にいちゃついてて」<br />　戦闘後の軽い屈伸運動を終え、千枝は呆れ顔で日向と陽介を見ていた。傍から見てれば青臭い場面を見ているようなものだが、本人たちは至って真面目なのが始末に負えない。<br />　千枝の側で同じく陽介たちの様子を眺めていた雪子が「いつものことじゃない」と笑った。<br />「放っておこうよ千枝。気にしててもどうしようもないし」<br />「……それもそっか」<br />　考えるだけ、こっちが疲れるだけ、そして当てつけられるだけだ。千枝はさっさと思考を切り替える。そしてまだまだ続く道中を考え「おーい、お二人さん。さっさと先に進もうよ」と日向たちを大声で呼んだ。</p><p>&nbsp;</p>]]>
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    <link>https://monohara.side-story.net/ss/%E8%8A%B1%E4%B8%BB_112</link>
    <pubDate>Wed, 13 Feb 2013 03:43:17 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>うさみみと大地と純吾と</title>
    <description>
    <![CDATA[熟語で100のお題<br />01 免疫<br /><br />　純吾の横を、大地が走って通り抜けた。両手を大きくばっと広げ、前を歩いていた優輝の肩を掴んだ。<br />「わっ」と軽く悲鳴を上げ、優輝は奇襲を仕掛けた幼馴染を振り返る。いたずらが成功し笑う大地に対し、仕返しとばかりに優輝は抱き着く。<br />　きゃあきゃあ声を上げながらじゃれつく二人は、純吾から見れば子猫同士の戯れに見える。微笑ましく、そしてちょっぴり大地が羨ましい。ジュンゴも、あんな風に優輝をぎゅってしたいな。<br />　大地が優輝から離れ、飲み物を買ってくるとその場を後にした。遠ざかる幼馴染の背中を見つめる優輝に、そっと純吾が近付く。<br />「優輝」<br />「――っ！？」<br />　抱き寄せられた優輝は、その途端顔を真っ赤にして、純吾の胸を突き飛ばした。純吾は後ろへ軽くよろめき、悲しそうな目で優輝を見つめる。<br />「優輝、ジュンゴ嫌い？」<br />「な、ななな、なんで、そうなるんだよ。びっくりした！」<br />「だってジュンゴに抱き着かれるの、いやがった」<br />「いきなり抱き着かれたら、そりゃいやがるわ！」<br />「でもダイチには驚いてなかったよ？」<br />「そりゃ、ダイチは幼馴染だから。ちっちゃい頃からああいうのは普通だったし、免疫が出来てるんだよ」<br />「免疫……」<br />　純吾は考え、そしてまた優輝に近寄った。<br />「おい、ジュンゴ？」<br />　優輝は口元を引きつらせ、一歩後ずさった。<br />「じゃあ、免疫がつくまでジュンゴとぎゅってしよう？」<br />「なんでそうなるんだ！？」<br />「だって、ジュンゴもダイチみたいに優輝とぎゅってしたいから。……ね？」<br />「ね？　じゃないっての！　ちょ、ばか、やめろって！」<br />　迫る純吾に、優輝が悲鳴を上げる。<br /><br />「たっだいまー。ご所望のジュース買ってきた……ってありゃ？」<br />　戻ってきた大地は、奇妙な光景に眉を潜めた。暴れているのをものともせず、純吾は腕の中に優輝を閉じ込めている。<br />「あっ、ダイチいいところに！　助けてくれ！」<br />　幼馴染の帰還に、優輝は諸手を上げて救助を求めた。しかし大地はにやりと笑い「ありゃありゃ、もしかして俺ってばお邪魔虫ってやつですか？　お熱いねえお二人さん」と見物を決める。慌てる幼馴染の姿なんて滅多に見れないし、貴重だからもうちょっとこのままにしておきたい。<br />「うん。優輝とジュンゴ、あつあつ」<br />「どっちもバカなこと言うな！　ダイチも見てないで助けろよ！」<br />「いやー、これはこれでいいんじゃないのかね。さすがのお前もジュンゴの天然には勝てないってことだよな」<br />　届かない位置から呑気に笑う大地に「ダイチ、覚えてろよ」と優輝が凄みを切らせて睨んだ。<br /><br />]]>
    </description>
    <category>SS</category>
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    <pubDate>Mon, 11 Feb 2013 05:51:34 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>アキハル前提の村田</title>
    <description>
    <![CDATA[熟語で100のお題<br />
00 洗脳<br />
<br />
※村田捏造注意<br />
<br />
<br />
　手の上でスプーンを一回転させ、しらすカレーをすくう。口に運べばほどよい辛さが喉元を通り抜けた。<br />
　胡坐をかいた村田の前にあるのは、モニターが数台。かつてと同じように、江ノ島のさまざまな場所を映し出している。天候もよく、暖かな日差しが落ちる仲見世通りでは住人や観光客で賑やかだ。<br />
　他も特に騒ぎが起きている様子はない。平和そのもの。<br />
　――ぶっちゃけ、ヒマだ。<br />
　カレーを食べながら、村田は周囲を見回す。後ろでは田中が同じように食事をとっていた。彼の巨体に、座っているスツールがやけに小さく見える。その反対側では鈴木、佐藤と顔なじみが揃っている。ただ一人、本部に戻ってしまったかつての上司以外は。<br />
　村田は以前江ノ島で起きたバミューダシンドロームの件を思い出す。そして、上司――アキラのことを。<br />
<br />
　後ろから銃を突きつけた時、振り返った上司は信じられないものを見るような目をしていた。これまで宇宙人は警戒すべきだ、敵だ、と声高に言っていたのが嘘みたいにＪＦ１を擁護している姿が滑稽に見えた。これは、宇宙人に洗脳されたものの眼だ。――そう、思っていた。<br />
　だが、それも今では違っていたのではないかと考えている。<br />
「あ」<br />
　モニターの一つに映った二つの人影に、村田は目が釘付けになった。<br />
　ヘミングウェイ内部に取り付けられたカメラの映像。そこに上司とかつての監視対象だった宇宙人が揃って来店した。まるで仲の良さを見せつけるように、宇宙人が上司の腕に手を絡めている。上司も上司で恥ずかしそうにしながらも、振り払う素振りを全く見せない。そしてそれを周りはごく当たり前のように受け入れている。<br />
　二人は店主の案内で、カウンター席に座った。仲良く隣同士。手早く注文を済ませ、談笑している。<br />
　笑う上司の表情に、かつてＪＦ１を毛嫌いしていた頃の面影は欠片もなかった。険がとれた感じとでも言うんだろうか。肩の力が抜けて緩んだ顔をしている。<br />
　村田は、上司もそんな風に笑うんだと初めて知った。組織ではいつも厳しい顔をして、とにかく任務をこなし上を目指すことしか考えていないような人だったから。<br />
　角が取れ、柔らかな視線を向ける先にはあの宇宙人。楽しそうに話す宇宙人の声に耳を傾け、相槌を打っている。<br />
　銃を上司に突き付けた時、驚きの表情を見て村田は「これは完全に宇宙人に洗脳されたな」と思っていた。しかし今は、それが違うと考えている。<br />
　これは洗脳って言うより、魅了されてるって感じ、だよな。<br />
　すっかり宇宙人に心奪われてしまった上司が映るモニターから村田は顔をそむける。これ以上見てたら、せっかくのカレーが甘さで台無しになりそうだったから。<br />
<br />
]]>
    </description>
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    <pubDate>Sun, 10 Feb 2013 03:55:34 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>アキハル前提のユキ+タピオカ</title>
    <description>
    <![CDATA[<br /><br />　食器洗いはケイトの手伝いで慣れている。それでも割らないよう、ユキはゆっくり丁寧に食器を洗う。<br />　バスプロになる為渡米した夏樹と入れ替わるように始めた、ヘミングウェイのバイト。半年近く経って、最近じゃ海咲に聞かなくとも自分で判断して出来ることが増えてきた。まだ失敗もするけれど、めげずに済んでいる。失敗したら、同じことを繰り返さないよう学んでいけばいい。<br />　一仕事を終えたユキは手を拭き、乾いた布巾で洗った食器を拭いていく。<br />　そこに足元へ歩いてきたタピオカが、ユキの脛をとんとん、とくちばしで突いた。<br />「タピオカ？」<br />　怪訝な顔をしてカウンターの中に入り込んだアヒルを見下ろす。タピオカは羽を広げて「グァッ」と一鳴き。ハムをよこせのサインだ。しかしタピオカがこの行動を見せるのはアキラのみ。それを見て、こちらに注文を受ける流れにいつもなっている。いつもとは違う状況にユキは不思議に思い、テーブル席に顔を向けた。<br />　アキラとハルが並んで座っている。ハルが手に持っているのは、アキラのスマホだ。未知の機器にハルの目は興味一杯の視線を注いでいる。<br />「すっごーい、これってつりもできるんだ」<br />「まぁ、本当のつりとは全く勝手は違うが……」<br />「でもやってるんでしょ？」<br />「仕事でどうしても行けないときにな……。こういうので憂さ晴らしするしかないんだよ」<br />　げんなりと頬杖をつくアキラの顔を覗きこみ、ハルはにっこり笑った。<br />「アキラ、いつもお仕事がんばってるもんね。えらいっ」<br />「そ、そうか……？」<br />「うんうん。えらいえらい」<br />　スマホをテーブルに置き、ハルはアキラの方を向いて、ぱちぱちと拍手をした。ハルなりの賞賛に、アキラは悪い気がしないようだ。不機嫌な表情が薄れ、ハルにやさしく微笑みかけている。<br />　――なるほど、タピオカがこっちに来た訳だ。ユキは納得した。タピオカは空気が読める優秀なアヒルだ。アキラに呼びかけても、二人の邪魔をしてしまうと悟ってこっちに来たんだろう。だって、アキラ今、すっごい表情緩んじゃってるし。<br />　ユキは忍び笑いを浮かべながら、ちょっと待っててと手ぶりでタピオカに合図した。了解した、と言わんばかりにタピオカがまた羽を広げる。<br />　冷蔵庫からサンドイッチ用のハムを取出し、薄切りにする。タピオカが発揮した気遣い分、すこし多めに皿へ盛った。<br />「はい、タピオカ」<br />　カウンター近くのテーブル下に置かれたハムの皿に、タピオカは喜んでさっそく一枚ずつ食べ始める。丸っこい頭を撫で、カウンターに戻ったユキは、改めてアキラとハルを見る。<br />　二人はまだ話し込んでいた。ユキの視線に気づく様子もない。<br />　幸せそうだな、二人とも。最初は警戒し合っていたのが嘘みたいだ。<br />　願わくば、このままでいてくれますように。<br />　これがずっと続きますように。<br />　ユキはそっと願った。<br />　ハルの幸せだと――きっとみんなも幸せになれるから。俺や夏樹や、ばあちゃん。さくらちゃん、ハルのことを知ってる人たち。<br />　――アキラだって。<br />　見ているユキの胸がじわりと暖かくなってきた。<br />　これが幸せってことなのかな。そう思いながら、ユキは途中だった食器拭きへと戻っていった。<br /><br />20のお願い（２０．このままでいてください）]]>
    </description>
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    <pubDate>Sat, 09 Feb 2013 03:47:00 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>アキハル</title>
    <description>
    <![CDATA[<p><br /><br />　※夏樹が渡米してない。アキハルバカップル成立後前提でお送りしています。</p><p><br />　この状況はどうした。<br />　しんと静まり返ったユキの部屋。真ん中では仁王立ちをしている夏樹。ベッドに座ってなりゆきを見守っているユキ。そしてアキラは夏樹の前で座っていた。なぜか、後ろ手にタオルを巻かれた状態で。油断をしていたせいで、抵抗する前に動きを封じられていた。<br />　アキラは夏樹を見上げる。腕組みをして見下ろす夏樹の目は笑っていない。いや、マジで俺なにしたの。身に覚えないんだけど。<br />「――正直に答えろ」<br />　抑揚がない声で夏樹が言った。<br />「どうしてハルはさっき、お前を見て部屋を出たんだ」<br />「そりゃ……まあ、その、なあ？」<br />　アキラは視線を泳がせる。</p><p>　さっきまで部屋にはハルもいた。今日は四人同じ部屋で雑魚寝をする予定だった。<br />　夏樹、ユキ、ハル、アキラと寝る順番を決めた時、それに異を唱えたのがハルだった。<br />「ぼく、ユキと夏樹の間がいいなぁ～」<br />「ハルは、アキラの隣がいいんじゃないの？　なぁ、アキラだってそう思うだろ？」<br />　ユキから同意を求められ「……そ、そりゃ、まあ」とアキラが口ごもりながらも肯定する。<br />　その時アキラを見つめたハルの頬が、不意に赤く染まった。もじもじと照れてアキラから視線をそらす。<br />「うう～、でもぼく、今アキラの側にいると、いろいろ思い出して胸がきゅーってなっちゃうから」<br />　そのままハルは恥ずかしがり、ベランダへと出て行ってしまった。<br />　ハルの投げた言葉は爆弾となり、夏樹のお兄ちゃんセンサーを煽ってしまったらしい。なぜかタオルで腕を縛られ今に至る。</p><p>　どうしてハルが恥ずかしがったのか、アキラは理由はわからないでもなかった。最近ようやく羞恥心とやらが芽生えたらしい。時にべたつくような触れ合いをすると、ハルは顔を真っ赤にしてこちらの胸を押し、密着の度合いを少なくしようとする。<br />　これまで抱き着くのにも臆してこなかったのを見てきている。だから逆に恥ずかしがるハルは新鮮だった。酷いことをしているわけではない――決して。<br />「……その反応は心当たりがあるって感じだな」<br />「どうしてそうなる。それにちょっと待て。どうして俺は今縛られているんだ」<br />「話の途中で逃げられても困る」<br />「これ、さっき見た映画に影響されてるだろ。やめとけ。お前だとマジでシャレにならん」<br />　娘のためならどんなことだって厭わず救出に向かう内容の映画を思い出し、アキラは冷や汗を流す。画面の中で暴れていた父親と、目の前の夏樹の雰囲気が重なって見え、焦ったアキラはユキに助けを求めた。<br />「おい、ユキ。夏樹をどうにかしてくれ」<br />「ごめん。こういう時の夏樹って、ヘタに止めるともっと怖いから」<br />「そりゃ俺だって重々承知済みだ。だけどな、おい。この場合俺がかわいそうだと思わないのか、なあ」<br />「う～ん…………」<br />　しばらく考え込み、ユキはすまなそうに眉尻を下げる。<br />「…………ごめん」<br />「お前って本っ当に優先順位がわかりやすすぎるよな！　わかってたけど！」<br />　ケイトとハルが最優先。その次に夏樹。きっと俺はその後だ。いや、さくらちゃんがその前に来るのか。どちらにせよ、ユキの中での俺の優先順位は低い。孤立無援の状態に、アキラはがっくり項垂れる。その頭上に「アキラ」と冷たい夏樹の声が降り注いだ。<br />「もう一度言う。――正直に答えろ」<br />　容赦ない追及の声。答えを吐くまで許さないだろう夏樹の構えに、アキラはうんざりとため息を吐いた。<br />　もうこのシスコンとブラコン兼ね備えた男、なんとかしてくれ。<br /><br /><br />20のお願い（１９．正直に答えてください）<br />ちなみに見ていた映画は96時間。<br />あの映画、お父さんマジ強いですよね……。</p>]]>
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    <pubDate>Fri, 08 Feb 2013 14:48:04 GMT</pubDate>
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    <title>ケイトとハル</title>
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    <![CDATA[<p><br /><br />　台所で、割烹着姿のケイトがスツールに座っていた。テーブルに置かれたボウルの中には薔薇の花びらが山盛りになっている。それを一つずつ手に取って、丁寧にがくを取り除いていた。<br />「ケイト、何しているの？」<br />「あら、ハル」<br />　そこにやってきたハルへ顔を上げ、ケイトは「今ね、ジャムを作る準備をしているの」と教えた。<br />「ジャム？」<br />　ハルは目を丸くする。ジャムって言うのは、林檎やオレンジ、苺、果物からできるものだと思っていた。<br />「花って食べられるの？」<br />「もちろん。そうだ、ハル手伝ってくれる？　一緒にジャム作りましょ」<br />「うん！　ぼくケイトのお手伝いする！」<br />　ハルは台所へ降り、ケイトの隣に立った。ボウルの中にある薔薇を、好奇心できらめく瞳で見つめる。これが、どんな風になっていくのか。今から楽しみになってしまう。<br />「花にね、がくがついているでしょう？」<br />　ケイトは切り取った薔薇の下についている緑を指で示し、ハルに伝える。<br />「これを取るの。じゃないとジャムが美味しくならなくなっちゃうから」<br />「わかった！」<br />　元気よく返事をし、ハルはケイトの言う通り花びらについたがくを取り除いていく。楽しそうに、鼻歌を歌いながら。ちょっとリズムは外れているけれど、聞いていると元気が出てきそうだ。<br />「ねえ、ケイト。がくを取ったらどうするの？　難しい？」<br />　待ちきれないようにハルが次の工程を聞きたがる。<br />　ケイトは首を振って「大丈夫、簡単よ」と作り方を教えた。水で煮込み、砂糖やレモン汁、粘り気を出すためのペクチンを入れる。<br />「すっごーい！　簡単にできるんだね！」<br />「ちょっと時間はかかるけどね。でも時間をかけた分だけ、おいしくなるのよ」<br />「すごいね……」<br />　感嘆し、ハルは自分の掌にある花びらを見つめた。<br />「ねえ、ケイト。これちょっともらっていーい？　ぼくも作ってみたいな」<br />「あら、いいわね」<br />　素敵な提案にケイトは喜んで賛成した。<br />「じゃあお鍋を二つ用意して作りましょう？　私も手伝ってあげるから。美味しくできたら、ユキやアキラさんにも食べてもらいましょう」<br />「うん！　ぼく、がんばって作る！」<br />　頬を赤く染めて、ハルは首を縦に振る。<br />　ハルったら、とっても嬉しそう。再び聞こえてくるハルの鼻歌に耳を傾け、ケイトは優しく微笑んだ。<br /><br />20のお願い（１８．手伝ってください）<br /></p>]]>
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    <pubDate>Thu, 07 Feb 2013 03:53:39 GMT</pubDate>
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    <item>
    <title>アキハル</title>
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    <![CDATA[<br /><br />　任務で派遣された先のホテルの部屋へ戻ってくるのと同時に、スーツのポケットに入れていたスマホが震えた。両手から片手にタピオカを抱き直し、スマホを取り出す。<br />　画面にはユキからの着信が入っていた。笑顔のユキとハルが映った画像も同時に表示されている。<br />「――もしもし」<br />「アキラ！」<br />　すぐ着信に出たアキラの耳に、ハルの声が届いた。いつもと変わらない明るさに、アキラは自然と微笑んだ。<br />「ハルか。またユキのスマホ借りたのか？」<br />「うん！　だってアキラとお話ししたかったんだもん。今日もお仕事だった？」<br />「そうだ。でも終わったから」<br />　言いながら、タピオカを床に下ろす。羽ばたきながら軽やかに着地する後姿を見つめながら、アキラは片手でネクタイを緩めた。<br />　解いたネクタイを放ったベッドに座り「それで、今日はどんなことがあったんだ？」と話の続きを促す。<br />　最近、よくハルがユキのスマホを借りて着信を入れてくる。そして、今日あったことを話し聞かせてくれる。話題は尽きず、たまに二つの事柄がごっちゃになり、内容が把握し辛い時もあったが、たいていハルの好きに話させている。アキラにとって、ハルの声は聴くだけで一日の疲れがとれる清涼剤みたいなものだ。<br />「じゃあ、聞いて聞いて！　あのね、今日はユキと釣りにいったんだー。そしたらね、さくらも来て――」<br />　今日も楽しそうなハルの話に、アキラは相槌を打ちながら耳を傾ける。ゆっくり背中からベッドに倒れこむと、思いのほか身体が疲労で重たく感じた。<br />　柔らかなベッドに、耳元からハルの声。これは油断したらすぐに寝落ちてしまいそうだ。このままではハルの声が聞こえなくなってしまって、もったいない。ただでさえこうして離れているのだから。<br />　アキラは欠伸をかみ殺し、すぐに身体を起こす。備え付けの小さな冷蔵庫から、取り出したミネラルウォーターを飲んだ。少しでも眠気を飛ばして、ハルの声をしっかり聴けるように。<br /><br />20のお願い（１７．聞いてください）<br />]]>
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    <category>SS</category>
    <link>https://monohara.side-story.net/ss/%E3%82%A2%E3%82%AD%E3%83%8F%E3%83%AB_106</link>
    <pubDate>Wed, 06 Feb 2013 04:08:35 GMT</pubDate>
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