小話色々。只今つり球アキハルを多く投下中です、その他デビサバ2ジュンゴ主、ものはら壇主、ぺよん花主などなど
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仲が良すぎる二人に10題から
授業の合間の休憩時間。自分の席でぼんやり頬杖突いて外を眺める燈治に、突然後ろを振り向いた七代が質問を投げてきた。
「壇が付き合うなら、どんな人がいいんですか」
「は? 俺がか?」
「そう」
至極真面目に七代が頷く。
突然突拍子もないことを問われ、燈治は面食う。そもそも恋愛ごとは苦手なのだ。がしがしと頭を乱暴に掻いて、燈治は思ったことを口にする。
「んなこと言われてもよ。……別に今んなことに興味ねえし」
「ですから、例えばの話ですって。実際付き合う訳じゃないんですし、気軽に答えてくださいよ」
身を乗り出す七代に、燈治はその分身体を引いた。
「答えるまで離さねえって顔してんな」
苦笑すれば「おれのことわかってるじゃないですか」と七代が言った。これは早々に答えて七代を満足させなければずっと同じことを聞かれかねない。
ため息をつき「そうだな……」と燈治は考える。付き合うなら、と言われても簡単に思い付かない。
なかなか答えない燈治に焦れたのか、七代が答えを出しやすいようにと更に細かい質問で答えを促してくる。
「ほら、料理がうまい奴だとかあるんじゃないですか?」
燈治は首を振った。
「いや、料理の上手い下手は別に関係ねえよ。これまでお前のへんてこなの食わされてきたから舌が慣れちまった。だからお前の作るものなら何だって食える自信はついたけどな」
「むむっ、今度はマシなの作ってきますよ。……多分」
「期待しねえで待っとくよ」
「じゃあ、髪型とか。顔はかわいいの? きれいなの?」
「髪は……短めか? 顔はどっちかというと……かわいい方なんだろうな」
「ほうほう」
何でこっちを見つめて言うんだろう。不思議な気持ちになりながら七代は相槌を打つ。
「ま、一緒にいても飽きない奴がいいよな。目が離せなくなるのも困りもんだけどよ」
「ほうほう。壇ってば面倒見いいですもんねー。ううん、壇の彼女さんになる人が羨ましいかも」
言って、七代は内心落ち着かなくなる。自分から話を振っておいて。燈治に彼女が出来たら、と想像したら、胸が締め付けられるように痛んだ。
しかし燈治はにっと笑った。
「安心しろ。当分はそういう予定ないから」
「へ?」
「お前の面倒見てるだけで手一杯だからな」
ぽんぽん、と七代は燈治に頭を叩かれる。
「あ……うん」
それは、彼女が出来るよりおれといたほうが楽しいってことですよね。そう思った七代は、優しく微笑む燈治を見て「じゃあ、まだまだ面倒見てもらっちゃいましょうか」と言って照れた。
「ったりまえだろ。お前みたいな奴の面倒見れんのは俺ぐらいだからな」
燈治が笑ったまま言い切り「だから馬鹿なこと言ってんじゃねえよ」と七代の額を軽く小突いた。
燈治の台詞を要約すると「付き合うとしたら七代しかいねえだろ」的なそんなです
授業の合間の休憩時間。自分の席でぼんやり頬杖突いて外を眺める燈治に、突然後ろを振り向いた七代が質問を投げてきた。
「壇が付き合うなら、どんな人がいいんですか」
「は? 俺がか?」
「そう」
至極真面目に七代が頷く。
突然突拍子もないことを問われ、燈治は面食う。そもそも恋愛ごとは苦手なのだ。がしがしと頭を乱暴に掻いて、燈治は思ったことを口にする。
「んなこと言われてもよ。……別に今んなことに興味ねえし」
「ですから、例えばの話ですって。実際付き合う訳じゃないんですし、気軽に答えてくださいよ」
身を乗り出す七代に、燈治はその分身体を引いた。
「答えるまで離さねえって顔してんな」
苦笑すれば「おれのことわかってるじゃないですか」と七代が言った。これは早々に答えて七代を満足させなければずっと同じことを聞かれかねない。
ため息をつき「そうだな……」と燈治は考える。付き合うなら、と言われても簡単に思い付かない。
なかなか答えない燈治に焦れたのか、七代が答えを出しやすいようにと更に細かい質問で答えを促してくる。
「ほら、料理がうまい奴だとかあるんじゃないですか?」
燈治は首を振った。
「いや、料理の上手い下手は別に関係ねえよ。これまでお前のへんてこなの食わされてきたから舌が慣れちまった。だからお前の作るものなら何だって食える自信はついたけどな」
「むむっ、今度はマシなの作ってきますよ。……多分」
「期待しねえで待っとくよ」
「じゃあ、髪型とか。顔はかわいいの? きれいなの?」
「髪は……短めか? 顔はどっちかというと……かわいい方なんだろうな」
「ほうほう」
何でこっちを見つめて言うんだろう。不思議な気持ちになりながら七代は相槌を打つ。
「ま、一緒にいても飽きない奴がいいよな。目が離せなくなるのも困りもんだけどよ」
「ほうほう。壇ってば面倒見いいですもんねー。ううん、壇の彼女さんになる人が羨ましいかも」
言って、七代は内心落ち着かなくなる。自分から話を振っておいて。燈治に彼女が出来たら、と想像したら、胸が締め付けられるように痛んだ。
しかし燈治はにっと笑った。
「安心しろ。当分はそういう予定ないから」
「へ?」
「お前の面倒見てるだけで手一杯だからな」
ぽんぽん、と七代は燈治に頭を叩かれる。
「あ……うん」
それは、彼女が出来るよりおれといたほうが楽しいってことですよね。そう思った七代は、優しく微笑む燈治を見て「じゃあ、まだまだ面倒見てもらっちゃいましょうか」と言って照れた。
「ったりまえだろ。お前みたいな奴の面倒見れんのは俺ぐらいだからな」
燈治が笑ったまま言い切り「だから馬鹿なこと言ってんじゃねえよ」と七代の額を軽く小突いた。
燈治の台詞を要約すると「付き合うとしたら七代しかいねえだろ」的なそんなです
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